落とし穴いっぱいの遺言書!No.2
みなさま、自書で書く遺言書には、注意すべき点がたくさんあるのですが、
今回は、過去に、仲の良いご夫婦がおかしてしまった大失敗をご紹介致します。
そのご夫婦の書いた遺言書はこのようなものでした。
「
遺 言 書
1.山田太郎の財産は、全て山田花子に相続させる。
2.山田花子の財産は、全て山田太郎に相続させる。
平成○○年○月○日
山 田 太 郎 印
山 田 花 子 印
」
この遺言書、一見何も問題がないように見えるのですが、、、
どこが問題か分かりますか・・・?
実は、自筆で作成された遺言書は、遺言者がお亡くなりになった後にはじめて遺言書の効力が問題と
なるのですが、遺言者が亡くなった後では、遺言書が本人の真意で作成されたものかどうか確認する
術がなく、また、偽造や変造の恐れもあるため、作成には厳格な要式が求められています。
その要式の中には、、、
「連名で作成した遺言書は無効」
というものがあるのです。
これは、民法975条(共同遺言の禁止)に定められています。
「遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。」
仲の良いご夫婦こそ起こしかねない失敗、みなさまも遺言書作成の際には、十分にお気を付け下さい!